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能力開発目標のコツ :"SMART"より有効だった3つのポイント

能力目標は、難しい

春は人事評価&目標設定のシーズンです。
 
評価する側/される側の両方が、結構頭を悩ませながらやっているものと思います。
特に、能力等級のような人事制度を導入している企業では「能力目標」「能力開発目標」みたいなものを設定しますが、これが難しい。目には見えない「能力」に関する目標だからです。
 
よく見るのが
  • ロジカルシンキングの能力を上げる」
  • 「リーダーシップを発揮する」
  • 「強いコミットメントを発揮する」
みたいな目標。
 
・・達成された試しがありません。笑
 
そこで人事からはよく提示されるのが、"SMART"のフレームワークとかです。
実際に自分もSMARTのフレームでメンバーの指導してたりしてたのですが、自分の部下が"SMART"を知ったところで、うまく目標を書けた試しがありません。笑 
補足:
 SMARTとは
  Specific:具体的
  Measurable:計測可能
  Achievable:達成可能な
  Related:(上位目標に)関連する
  Time-bound:期限を定めた
目標設定をしなさい、という話です。
 
そこで、最近有益と感じているのは
  • どういう状況で
  • どういう課題について
  • どういうことができるようになりたいのか
の3つを具体的に書こう、というアドバイスです。
これは別に、「5W1Hで書きなさい」みたいなツマラナイことを言っているわけではなく、理論的背景がある話なのです。
 

そもそも、スキルはダイナミックに変動する

これから紹介するのは、「ダイナミックスキル理論」という理論です。
この理論によると
私たちの能力は、多様な要因に影響を受けながら、ダイナミックに成長していくもの

 です。

 
ここでいう「ダイナミック」とは、直線的でも階段状でもなく、うねうねと、伸びていくということです。
図示するとこんな感じです。

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スキルの成長は「ダイナミック」
 
なぜダイナミックかというと、スキルの発揮には以下の特徴があるからです。
  1. 環境依存性 :外部の環境により、能力発揮レベルは変わる
  2. 課題依存性 :取り組む課題により、能力発揮レベルは変わる
  3. 変動性   :自身のコンディションにより、能力発揮レベルは変わる
 
ダイナミックスキル理論のコンセプトは、
  • (それまで)能力の[保有]に注目 →(新)能力の[発揮]に注目
  • (それまで)能力は伸びていく一方 →(新)能力発揮レベルは、上がったり下がったりしながら伸びていく
 と、能力開発について、大きな気づきと業務への改善をもたらしてくれました。
 

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なので、能力の変動要素と発揮状況を書くと、能力開発目標はうまくいく

そういうわけで、能力は
  • 保有するものではなく、発揮するもの
  • 伸びていく一方ではなく、上がったり下がったりしながら伸びていく
  • 上がったり下がったりをもたらすのは、環境や課題や自分のコンディション
というのがダイナミックスキル理論です。
その前提に立つと、
  • どういう状況で (変動要素-1)
  • どういう課題について (変動要素-2)
  • どういうことができるようになりたいのか (発揮状況の定義)
を目標に書くことで、うまくいくことが多いと思うのです。
  
例えば、
  • 開発の方向を決定する顧客接点・エンジニアの合同会議の場で (状況)
  • いつも顧客接点側の提案に根拠が示せていないので (課題)
  • 数字で根拠を示してロジカルに示してエンジニア陣を唸らせたい (発揮状況)

こんな感じで書いてもらったら、「なんかやれそう」な気がしてきませんか?

何より、本人の経験をベースにした具体的な場面があるので、目標に対する腹落ち・やりたい感が違う。

 

そしてこれが書けたら、上司としては

  • なぜ、それができるようになりたいのか?
  • 他に、類似した場面はないか?

を聞けばいい。

そうして本人とすり合わせながら、目標設定シートに書くようないい感じの抽象的な表現は一緒に作文してあげればいい。

 
そんなわけで 
  • どういう状況で 
  • どういう課題について
  • どういうことができるようになりたいのか

を整理する、というのは能力目標を設定する上で、上司・部下ともに有効なことが多いtipsだと思っています。

 

-

「ダイナミックスキル理論」については、こちらでもう少し詳しく解説しています。

 

元の本はコチラ。

具体的なレシピも載っていて大変良書です。この本もっと注目されていいと思う。

 

また、人事制度諸々はこちらもどうぞ

 

初心者も60点は取れる、わかりやすいパワポ・プレゼン資料作成手順

「プレゼン資料のコツ」的な良書はたくさんあるのですが、それを読んで誰でもいいプレゼン資料が作れるかというと、そうでもないです。
そこで、なるべくシンプルにしながら、100点とは言わない、80点とも言わないが、60点くらいは安定して確保できるプレゼン資料の手順を紹介したいと思います。
 

1.文章でサマリを作る

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まず文章で要約を作る

 まず、文章で要約を作ります。

 

パワポはお絵かきツールと思われがちですが、一番大切なのは、言っている内容でありストーリーです。
 
そして、これまた忘れられがちですが、
ロジカルシンキングとかツリー構造とかMECE云々と同じくらい、ちゃんとした文章を書けることは、ものすごく大切です。
 
  • 全体で何が言いたいのか、メッセージが明確かつ的確であること。
  • メッセージに至るストーリーラインが過不足なく、論理の飛躍なく詰まっていること。
  • 以上の内容を、適切な文章で表現できること。
 
これがプレゼン資料作りにおいて、何より大切です。
要約文章なくしてパワポなしです。
パワポでお絵かきばかりしてると思われがちなコンサルですが、実は文章書きも相当トレーニングされます。例えば、若手の仕事かつトレーニングの代表格の一つに議事録作りがあります。で、当然議事録は文章を書く。議事録の文章が作れなくて真っ赤に先輩から添削されて返ってくるというのは、いくつかのファームでは通過儀礼にされています。文章書くトレーニングほんと大切。
 
逆に、いい要約文章ができたら、後の資料作成は簡単です。
 

2.サマリの一文一文を、そのまま各スライドのタイトルかリード文にする

サマリの一文一文を各スライドの上にコピペしていきます。原則としてサマリの文の数だけ作ります。

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要約の文章を、各スライドの上にコピペしていく
 

3.各スライドに、図などを追加する

各スライドに、前の工程で追加したタイトルないしリード文に対応して
  • 噛み砕いた説明
  • 根拠
になるような図・表・グラフなどを追加します。

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図や詳細説明で、メッセージを補強する
 
ここで、グラフや表のチョイス間違えるケースもありますね。
そういう時は、絶対的鉄板で以下を読むといいと思います。 
マッキンゼー流 図解の技術

マッキンゼー流 図解の技術

 

 

ただし、話し手・聞き手・場面から考えて、特に補足がなくてもメッセージ伝わるなら、図とか究極なくてもいいと思う。
その時は、真ん中にドーンと大きくテキスト書いちゃえばいいと思います。
(逆に今どきっぽくなる。笑)

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分かりにくいお絵描きをするくらいなら、メッセージを「ドーン」と


4.必要に応じて、補足スライドを足す

あとはおまけです。
要約の文章に入らなかったけど、質問とか想定すると入れておきたい話もあると思います。
 
そういうのは、全部補足資料にしちゃいましょう。
慣れないうちは巻末にまとめて、資料の途中に入れる場合も「(補足)〜〜〜について」と、補足スライドであることを明記するのがいいと思います。
 

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まとめ

以上、4つのステップをご紹介しました。
-
1.文章でサマリを作る
2.サマリの一文一文を、そのまま各スライドのタイトルかリード文にする
3.各スライドに、図などを追加する
(4.必要に応じて、補足スライドを足す)
-
 
で、1.のサマリを徹底的に詰めることが重要だと思っています。
(なるべく、2.以降の工程に移る前に、1.の時点で上司やプレゼン対象者と握ることまでやってしまいたい。プレゼン当日or完成まで内容見せちゃいけないワケじゃない。)
 
もちろん、特に上級者向けにこのやり方がベストではないと思うのですが、ある程度どの人・テーマでも再現性高くレベルを上げることができるので、覚えていて損がない方法だと思います。

カスタマーサクセスが辞めるとき 〜CSの退職理由を列挙していく

 

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インターネットとかITに関わる業種、特にSaaS系のスタートアップを中心に、「カスタマーサクセス」という名を冠する組織・職種が定着してきました。
 
定着してきたことで、カスタマーサクセス職が退職するケースも増えてきました。
 
表向きは
「新たなチャレンジをしたくて、わがままをいって『卒業』させてもらいます」
と、いかにもスタートアップらしく綺麗に語られがちなのですが、、、
そんなキレイゴトばかりなワケないやん、と。
 
そこで、まだうまく整理できないものの、カスタマーサクセスの退職パターンを列挙していこうと思います。
・・MECEなまとめというより、あるあるな話をゆるくツラツラと。

パターン1 : プロダクトを信じられなくなる

カスタマーサクセス職は
「プロダクトを通してお客さん・社会の役に立ちたい」という動機が強めな人が多いです。
 
なので、その裏返しとして「このプロダクトでは顧客を成功に導けない」と思った時、退職していくケースがあります。
 
プロダクトフィードバックループが小気味よく回っているうちはいいです。しかし、そもそもSaaSはじめカスタマーサクセスチームを持つ組織の多くは、まだスタートアップです。開発が追いつかないこともあります。大きな組織でも、大きい故に開発スピードが追いつかないこともあります。あるいは、破壊的な他社プロダクトの参入によって、自社のプロダクトの価値が相対的に弱まるかもしれません。
 
そんな時お客さんからの「競合のプロダクトにはこの機能があるのに!」「全然だめだ!」「騙された!」といった要求・クレームに直接晒されるのもカスタマーサクセス職です。
 
顧客の声の矢面になりながら、一向に改善されないプロダクトを見ていると
「このプロダクトでは、お客さんの役に立てない。ダメだ。辛い。辞めたい。」となり、退職。
元々の理想が高いからこそ、カスタマーサクセスの退職理由の一つにプロダクトはあると思います。プロダクト大切。

 

パターン2 : 会社を信じられなくなる

プロダクトは悪くなくても、会社を信じられなくなることがあります。
 
特に「プロダクトを通してお客さん・社会の役に立ちたい」という思いが強いが故に、会社が金儲けに寄った判断をしたときに
  • 「これってお客さんのためになるんだろうか?」
  • 「うちの会社はカスタマーファーストじゃない」
  • 「売上拡大を求めて『正しい顧客』に売っていない。カスタマーサクセスが実践されていない。」
と辞めるケース、多いと思います。
 
基本的に気持ちはわかるし、一度こうなってしまうと持ち直すのは難しい気がします。
しかし実は、カスタマーサクセスの教科書として知られる通称「青本」の第一原則「正しい顧客に販売しよう」の章にも、こんなことが書いてあるということをご紹介したいと思います。

理想の世界なら、会社は理想的な顧客だけに販売すればいい。だがもちろん、成長企業には収益を伸ばさないといけないという途方もないプレッシャーがあるものだ。そのため、効果的に成長するには、理想的な顧客の定義を拡大せざるを得ない場合もある。 

成長企業の経営陣というのも大変なのです。
 

 

 

パターン3:顧客を愛せなくなる

カスタマーサクセスは、顧客の成功をミッションとします。
そのために、時にハードワークも厭わない姿勢が求められます。
 
が、お客さんもいい人ばかりじゃない。
エンタープライズ(大企業)なら、当事者意識のない官僚的な中間管理職に嫌気が刺すかもしれませんし、
SMB(中小企業)でも、当事者意識はあるけど頑固・ワガママな中小企業の親父に嫌気が差すかもしれません。
業界・企業規模問わず、意地悪な人・自分とちょっと合わない人というのはどこにでもいます。時に、無茶な要求や心ない言葉も浴びせられます。
 
嫌な人がいるのは別にどんな仕事だって同じはずです。が、カスタマーサクセスの<顧客の成功と自分の成功を重ね合わせる>という理念に共感している人ほど
  • 「私はお客を愛せない、ダメだ」
  • 「こんな人のために、私は頑張ってるのか」
と思い悩んでしまうケースがあるようです。
 
個人的にこれで退職する人を見るとすごく悲しいです。とはいえ、このパターンで辞める人は2社目くらいで「どの会社に行ったってお客さんはいい人ばかりじゃない」と悟るか、カスタマーサクセス職自体をやめて他の職種になる気がします。

 

パターン4:スタートアップのカオスに耐えられない

スタートアップは、カオスです。
業務フローや社内ルールなど、仕事の土台となる部分が整っていません。
 「スタートアップってそういうものでしょ。」とも思うのですが、スタートアップで働く人の中でもカオスの許容度は人によって違うようです。
 
CSの現場でも
  • プロダクトの理念やCSチームのトップが語る理念・戦略も美しいんだけど、オペレーション設計が全然追いついてなくて現場がカオス
  • 元々はちゃんとやってたけど、その結果ユーザー急増。ユーザー増にCSの採用&育成が追いつかなくて現場がカオス
みたいなケース、ある気がします。
 
いまカスタマーサクセスに流入している人材の中には、カスタマーサクセスのキラキラした面に強く惹かれすぎて、この種のカオスに対する想像・覚悟がいまいちな人も一部いる気がします。
 
「組織がめちゃくちゃでついていけない」「なんかちょっと疲れた」みたいな表現で語られやつはコレだと思っています。
 

パターン5:キャリアが拓けない

「キャリアが拓けなくなる」というのもあります。
キャリアが拓けなくなるのは、4パターンくらいに細分化できる気がします。
 

①オペレーター化してしまう

別のエントリーでも書いたのですが、カスタマーサクセス組織が大きくなると、分業が進みがちです。
そもそも、マーケ > インサイドセールス  > フィールドセールス > カスタマーサクセス というTHE MODEL自体も分業です。
これに加えて、カスタマーサクセスの中でも分業が進むのです。
オンボーディング担当とか、リニューアルセールス(更新タイミングのフォロー担当)とか。
 
分業が進むのは、その方が効率的だからです。そして、さらなる効率化を求めて、オペレーションの型化が進みます。
 
効率化自体は望ましいことですが、その中でカスタマーサクセス職自体がオペレーター化してしまうことがあります。
そうなると、当然スキルも身に付かず、キャリアが拓けなくなる。
 
「オペレーターじゃない仕事を勝ち取れていない」という意味で、実は本人にも問題があるケースが多い気がするのですが、実際に「この仕事をずっと続けていても先が見えないなと思って」と辞める若手、見たことないでしょうか。
 
私は、採用面接で求職者から直接これを言われたことがあります。「A社のカスタマーサクセスは確かに有名だけど既に出来上がってそう。入ったところでオペレーターになりそう。(だからA社には行かない)」と。
このケースは退職理由ではないですが、オペレーター化を避けたいカスタマーサクセス職というのは結構いることを示す事例の一つだと思います。
 

②フェーズが合わなくなる

一般論として、企業のフェーズとそれに合う人材というのはいます。
「0→1 / 1→10 / 10→100のフェーズで、それぞれ得意な人は別」というアレです。
これはカスタマーサクセス職でも、当てはまります。
 
0→1 / 1→10の功労者がポンと抜けるケース、たまにありますよね。
 

③上が詰まってる

「フェーズが合わなくなる」とは逆の話として、
初期メンバーがカスタマーサクセスの不動の責任者として鎮座してると「ここにいても、しばらく偉くなれないな」と転職するケースが結構ある気がします。
スタートアップ界隈で働いていると、できれば二十代、遅くとも三十代のうちにはマネージャー経験したくなりますもんね。
 

④上がいなくなる

「上が詰まってる」とまた逆ですが。
採用ではアツイコトを語るスタートアップですが、基本的に常に人材不足です。
なので、採用において、[質]より[量]を優先しちゃう場面はあります。
そこに優秀な人が入ると、すごく成果を出します。で、すぐ偉くなります。
若くして偉くなって気付くのです「あれヤバイ、競争相手がいない。なんか退化が始まっている気がする」と。
これで辞めていくケース、たまにある気がします。

パターン6 : プロダクト系の仕事をやりたくなる

「カスタマーサクセスでやれることは限界がある。プロダクトオーナーやPMMに向けてキャリアを積みたい」と辞めるケースもある気がします。
 
社内にとどまった方がドメイン知識が活かせるので、ホントは転職せずに社内で小さいプロダクトのオーナーになれたりするといいのだと思います。
しかし、ポジションが空いてなかったり、あるいはそれに必要な実力を示せなかったりすると、退職して外に活躍の場を求めていきます。 

 <関連記事> 

 

まとめ

つらつらと書きましたが、カスタマーサクセスの退職理由は上記の複合で起きているケースが多い気がします。
特に、
  • <カスタマーサクセスという職種> と <スタートアップという組織形態>が、実はちょっと相性悪い部分があり、それが露呈すると退職が発生
  • <カスタマーサクセスの理想イメージ>と<顧客接点という職種の現実・辛い部分>が乖離することがあり、それが深刻化すると退職が発生
みたいなパターンが一定ある気がしています。
 (なので単純に、スタートアップや顧客接点の一般的な退職理由≒カスタマーサクセスの退職理由、なのかもしれません)
 
  論語と算盤」で言ったら、カスタマーサクセスは「論語」が強調されすぎてきたという話かもしれません。
 
ぶっちゃけ、成長過程の会社や顧客接点が楽しい事ばかりなわけないです。
スタートアップや顧客接点ってそういうものでしょ、とも思うのですが人によってイメージや許容レベルは異なる、ということのようです。
 
ミスマッチを防ぐためにも「キレイゴトは並べますがスタートアップですよ。覚悟はいいですか?」とか採用の時にしっかり確認したり、日々の業務の中で(ポジティブな面の共有は当然するとして)ツラミはツラミで受け止めたりすることも特に必要なんだろうなぁ、などと思います。 
随時追記していきたいと思います。
 

総務・管理部で活躍する人が、実は持っている能力:多様性を認める

理想の総務部は「自らシゴトを作り、自らを切り出す」 という記事を以前書いたのですが、
今回は総務・管理部に活躍する人が実は持っている、でもあまり一般的に語られない能力について触れたいと思います。
 
それは、
多様性を認める力
です。
 

総務部・管理部は、いろいろな人を相手にする

そもそも、総務部や管理部の仕事というのは社内のあらゆる人を対象します。
 
その中には、例えば
  • 受注した後のことを全然考えない営業
  • 夢は語るけど、細かいことは気にできない事業責任者
  • 逆に細かいことを気にしまくるエンジニア
  • 締め切りを守らない編集者
とかがいます。
同じ会社と言えども、全く違う文脈の人たちを相手にしなきゃいけない、というのが総務部や管理部の仕事の特性の一つだと思うわけです。
 
他方で、総務とか管理部周辺部署の人たちにも、それなりの文脈があります。
例えば、情シス担当の人間には情シスの流儀が、経理には経理の、法務には法務の、総務には総務の流儀があるわけです。
 
当然、その流儀・文脈に乗ってくれる人ばかりではないので、「なんで同じ社内なのに理解してくれないの?」となる危険を孕んでいるのが、総務・管理部周辺のお仕事だと思うのです。
 
例えば、2020年に多くの総務部・管理部が経験したであろうリモートワーク移管プロジェクトでは、
上記のような社内の様々な登場人物たちが、締め切りを守らなかったり、ルールにやんや言ってきたり、ルールを全然守ってくれなかったりしたと思います。
 

両者の文脈はずっと一致しない

でも、ここで
「同じ社内なのに、なんで理解してくれないの?」
「こんなこと知らないなんて、社会人としてどうなんだ!?」
ってなっても大体コトはうまく運びません。
 
両者の文脈は、経験上どうせ一致しないからです。
 
理解してもらえなくてもいちいち腹を立てず
「まぁ、営業だしそういう人もいるよね」
と受け容れて、流した上で、自分が為すべきコトのみにフォーカスして向かう。
 
優しいようで冷たいような、綺麗な言葉で言えば「多様性を受け容れる」
そんな姿勢が総務部や管理部のメンバーに求められる隠れた能力の一つだと思うのです。
 

活躍する総務は愛される

総務の人って、社内で有名人になりがちです。社内のいろいろな人を相手にするから。
 
で、活躍する総務・管理部の人って、なんか愛されてる気がするんですよね。
「純粋にいい人で好かれる」ってパターンもあるし、
「ちょっとうるさいけど、なんか憎めない」みたいなパターンもある。(後者は多くの場合、モノマネの標的にされる)
 
その背景は、もちろんその人個人の業務知識・スキルもあるとは思うのですが
自分の会社を愛し、自分の責務をまっとうしながらも、
同僚の多様性をゆるく受け容れる(ムダな他者否定をしない)
そんな特性が総務・管理部で活躍する人には備わってることが多いからなんじゃないかな、なんて思ったりするわけです。
 

 

経営を強くする戦略総務

経営を強くする戦略総務

 

 

インサイドセールスがセミナー・展示会を管轄すべき理由

The Modelではインサイドセールスはイベントを担当しないが...

インサイドセールス」という組織が日本でもだいぶ一般的になってきました。
コロナ禍の影響もあり、インサイドセールス機能の立ち上げや作り直しを会社から求められている方も多いと思います。
 
インサイドセールス」が一般的になった大きな理由の一つは、超名著"The Model"です。
その中で、インサイドセールスは以下分業体制の中で語られます。すなわち
マーケティング: ウェブ広告・展示会・メール・DMなどの手段でリード(見込み客)のリストを作る
インサイドセールス: マーケが作ったリードに電話して、商談化する(アポを切る)
フィールドセールス: 商談して受注する
カスタマーサクセス: 受注した顧客を継続させ、LTVを最大化させる
という4つの組織の分業体制の、2番目の工程がインサイドセールスです。
 
上記分担の原則からいくと、展示会・セミナーなどのイベントはマーケの管轄です。
ところが実際には、この原則論をちょっと崩して、
展示会・セミナーにインサイドセールスが大きく入り込んでやっていたり、
さらに一歩進んでインサイドセールスが完全にイベントを管轄してるってフォーメーションを割と見る気がします。
 
その理由について考えたいと思います。
 

インサイドセールスが展示会・セミナーを担当する理由

理由1 :イベント後のアプローチがスムーズ

1つ目にして最もよく語られる理由は、イベント後のアプローチがスムーズになることです。
 
当然の前提として、イベントにいくら沢山の人が来て、名刺情報を集めても、
それが商談→受注と繋がっていかなければ一銭にもなりません。
 
そしてイベント系のリードは
 ① 時間経過とともに冷めていく
 ② 一気に大量に発生する
という特徴を持ちます。
 
「①時間経過とともに冷めていく」は、イベント参加した方ならわかると思います。
イベント終了直後は「あぁ、なるほど。具体的にこういうことやるのか。」と意欲的なのに、
翌日には「昨日のイベント面白かったなぁ(内容はうっすら)」
翌週には、イベント出たことも忘れてる、、みたいな。
 
ただし、時間経過で冷めていくのは、Web経由のリードも同じです。
 
そこでもう一つの重要な特徴が「②一気に大量に発生する」です。
 
イベントのリードは一気に大量に発生するので、イベントの後、
インサイドセールスは時間経過しないうちに大量のリードを捌かなくてはいけない。
しかも展示会だと、他社のブースにも寄っているはずだから、なおさら早く連絡したい。
 
なので、イベント→イベント後アプローチのオペレーション面での繋ぎこみが重要になります。
 
マーケが雑に名刺情報を渡すのと、インサイドセールスの具体的なオペレーションまで想定してイベント運営が設計されるのでは、成果レベルは変わるわけです。
例えば、もらった名刺のリスト化のスピード感とかアプローチ優先順位の考え方とか、展示会場でどこまで説明するかとか。そういう設計をやり切っているかどうかで、その後の商談化率には差が出ます。
 
もちろん、マーケ担当者がその辺気遣いながらイベント設計してもいいのですが、
だったら企画段階からインサイドセールスを巻き込んじゃった方がいい。
さらにそれを一歩進めて、インサイドセールスにイベントの管轄を渡して、マーケはWebとかに専念させているフォーメーションも見ます。
(より具体的には、大規模展示会でもらった500枚の名刺のうち特にアツイ名刺20枚だけはバックヤードで即日リストに打ち込んで翌日朝には架電したり、インサイドセールスメンバーを展示会の現場に投入してその場で商談アポ取らせるなんてオペレーションもありますね。こういうのは、インサイドセールスが深く企画から入っていないと構築しにくい。)
 
この「後工程との繋ぎこみ」が、インサイドセールスがイベントに深く関わる主な理由です。
ただ、実際イベントにインサイドセールスが関わることのメリットはそこだけではない、というのが個人的な見立てです。そこで理由の2と3です。
 

理由2 :インサイドセールスメンバーの顧客理解が進む

理由の2つめは、インサイドセールスのメンバーが現場に出ることで顧客理解が進むことです。
 
そもそも我々は様々な情報を使って顧客・業界理解をしています。
「何を言っているか」だけではなく、表情・仕草・服装など様々な五感の情報を使って立体的な顧客像を作ります。
 
インサイドセールスだけをやっていると、インプットが音声情報に限られるので、今一歩立体的な顧客理解を構成できないことがあります。
そんな時、セミナー会場で実際手伝いをさせたことで「顧客のイメージができた」とパフォーマンスが上がったなんてことを実際に見たことがあります。
 
さらに、もし当日接客したのがインサイドセールスのメンバーだったりすると「先日ご挨拶させていただいた●●です。ご来場ありがとうございました。」と言えるので、イベント後の架電もスムーズになったりします。
 

理由3 :インサイドセールスメンバーの気分転換・晴れ舞台

3つめは、イベント自体がインサイドセールスメンバーの晴れ舞台になることです。
 
そもそも、インサイドセールスの仕事って正直大変です。
一日中オフィスあるいは在宅で、大量に電話をかけ続ける。
いろいろ工夫はするのですが、メンバーレイヤーだとやっぱり行動量が成果に直結するところがあるので、なんやかんや行動量が求められます。
 
正直、ちょっと滅入っちゃうメンバーもいます。
 
実際外に出て顧客と接するイベントというのは、一部のインサイドセールスメンバーにとってはちょっとした気分転換であり、晴れ舞台になったりするわけです。
 
現場でフィールドセールスやマーケの人と話して、社内の情報交換や相互理解が進むのもよく見る光景です。
 
結果として、長期でパフォーマンスが安定したりします。
 

もちろんデメリットもあるが、一考に値するフォーメーション

もちろん、イベントをインサイドセールスに管轄にすることのデメリットもあります。
イベント運営のスキルセットを持つ人間を配置しなくてはならないし、メンバーをイベント当日現場にアサインすれば、当然に、その分架電の行動量は落ちます。イベントの集客とかはマーケにやらせた方がうまくいくこと多いし。
 
そのデメリットとのバランス次第ですが、個人的には、イベントをインサイドセールスに仕切らせるというフォーメーションは「割とアリ」と感じています。
変化球として、「セミナーリードだけは、マーケにインサイドセールス機能持たせて当日運営とアポ両方やらせる」なんてフォーメーションもやったことあります。
 
イベント運営って、どうせ人手がいるわけです。で、どうせ誰かが巻き込まれるわけです。
だったら、上記の副作用的なシナジーも狙いながら、インサイドセールスをしっかり巻き込んで進めてしまった方がお得な気がしています。

インサイドセールスの立ち上げ・運営の基本となる3つの役割・やり方

インサイドセールス」という組織が日本でもだいぶ一般的になってきました。
コロナ禍の影響もあり、インサイドセールス機能の立ち上げや作り直しを会社から求められている方も多いと思います。

 

 ↑の本で、とても綺麗に整理されているのですが、

インサイドセールスの果たす役割・やり方について、
まずは以下3つを基本として理解するのがわかりやすいと思っています。
  • もらったリードを商談化する
  • リード・商談をゼロから作る
  • 商談を受注まで持っていく
以下詳述していきます。
 

機能-1:もらったリードを商談化する

インサイドセールス」が一般的になった背景はいくつかあるのですが、その一つが超名著"THE MODEL"の中で標準的な組織分業の一つとして「インサイドセールス」が語られたことがあると思います。
THE MODELの中で、インサイドセールスは「もらったリード(見込み顧客)を商談化する組織」として位置付けられます。
じゃあ、そのリードは誰が作るのかというと、マーケティング。作った商談を誰が受け取るのかというと、フィールドセールス。
 
すなわち
マーケティング: ウェブ広告・展示会・メール・DMなどの手段でリード(見込み客)のリストを作る
インサイドセールス: マーケが作ったリードに電話して、商談化する(アポを切る)
フィールドセールス: 商談して受注する
カスタマーサクセス: 受注した顧客を継続させ、LTVを最大化させる 
という4つの組織の分業体制により、営業組織全体を効率的に運用しよう、というのがTHE MODELの考え方です。
※実際は「インサイドセールスは商談供給の調整弁」とか、もっと深く色々なことが語られているのですが、一般的な理解としては上記くらい。
 
この意味でのインサイドセールスは、マーケがつくったリードをベースに動くので「反響型(インバウンド型)」です。SDR(Sales Development Representative)なんても呼ばれたりします。
 
多くの組織で採用されているTHE MODELですが、「インサイドセールス」という組織の機能がわかりにくくなっている理由の一端もここにあります。
というのも、そもそも「インサイドセールス」という言葉は、直訳すればただの「内勤営業」です。この使い方自体は元の意味に照らして間違えじゃない。
ただそこに、THE MODELは「インサイドセールス」をマーケが作ったリードを商談化する組織として定義した。
 
つまり、インサイドセールスについて
 原義:内勤営業
 THE MODEL:リードを商談化する組織
というズレ(それぞれ間違えじゃない)が生まれたわけです。
ここに無自覚的に情報をインプットしたり会話をすると、混乱が生じるということです。
  

機能-2 :リード・商談をゼロから作る

上述の通り、THE MODELにおけるインサイドセールスは、マーケが作ったリードを受け取って、商談化する組織です。
 
ただ、実際にはリードを作るところからやるインサイドセールスもいます。
 
教科書的には、大企業をターゲットに行われることが多いとされ、BDR(Business Development Representative)なんて呼ばれたりします。
 
そんな横文字の名前とか理屈もあるのですが、
シンプルに「リード(もしくは商談機会)を作る」とか「アウトバウンド型」のインサイドセールスもある、と考えるのが個人的には分かりやすいと思います。
(アウトバウンド:頼まれなくてもこっちから電話をかけるという意味。逆に向こうから資料請求が来たものに反響型で対応するのがインバウンド。)
というのも、「リードを作る」「アウトバウンド型」インサイドセールスは、世の中を見ると大企業対象以外でもたくさん成立していると思うからです。
 
そもそも、リードを作るインサイドセールスのターゲットが大企業だと言われるのは、
  • ターゲットであることが明確に認識しやすい
  • 調べれば連絡先がわかる
  • アウトバウンドというコストをかけてもペイする
あたりの条件が大企業で満たされることが多いからだと思います。
逆にいえば、上記条件を満たすならアウトバウンド型でリードを作るインサイドセールスが成立するわけです。
 
特にこれが顕著なのが、業界特化型SaaS(バーチカルSaaS)です。
例えば、医療や介護のような業界を対象としているビジネスであれば、
  • 規制業界なので、詳しい情報が監督官庁からネットで公開されていてリスト化できる。従業員数とかも。なのでターゲットであることが認識できる。
  • もちろん電話番号も一緒に。
  • 以上からターゲットに辿り着く率がめっちゃ高いので、アウトバウンドでもペイしやすい。
という感じです。
リードがなくても、めっちゃ精度の高いリストが最初からあるわけです。
雑に言えば 「リストあるんだから上から電話かけちゃえよ」って話ですね。業界特化型ビジネスって陣取り合戦の要素が強いこと多いってのも影響してるかもしれません。
 
(さらにいうと、個人的には日本で大企業向けの電話だけのBDRってあんまり上手くいくイメージないんですよね。大企業の決裁権者って、コールドコール(なんのツテもない電話)でそんな簡単に繋げらるんですかね?それより紹介とか、イベントで名刺もらうとか、名前情報だけ手に入れたら手書きで手紙送るとか、そういうマーケ仕掛けていく方が上手くイメージある。私が少数派なのかもしれませんが。この辺はABM(Account Based Marketing)って概念で色々語られています。)
 
そんなこんなで、「リードを作る」インサイドセールスも存在します。そんなインサイドセールスは、リストが作りやすい環境下で成立しやすい
 

機能-3:商談を受注まで持っていく

最後の機能は「商談を受注まで持っていく」です。クロージングまでやる。
 
そもそも、受注するために訪問するのなんて必須じゃないわけです。低コストな方法で受注できた方がいいに決まってる。
 
元々日本では、toC向けなどでクロージングまでやる電話営業が存在していたことに加え、ベルフェイスという素敵な国産ツールが存在したこともあって、「内勤だけどクロージングまでやる」組織は、意外と多かった気がします。
 
ここにコロナ禍という事情が加わって、「クロージングまでするインサイドセールス」がさらに増えた気がします(呼び名はさておき)。
特にコロナの影響でインサイドセールスを検討するときは、セールスパーソンを異動して組織を作るわけですので、能力的にはクロージングまでできる人間が揃っているはずですし、逆にそういう人はクロージングまでさせないと飽ちゃうって話もあると思います。
この役割のインサイドセールスはOnline Salesと呼ばれたりします。
 
そんなこんなで、受注までやるインサイドセールスも存在します。
 

インサイドセールスの3つの機能・やり方

というわけで、インサイドセールスについて(ちょっと順番を入れ替えて説明すると)
  • リード(見込み客リスト)・商談をゼロから作る
  • もらったリードを商談化する
  • 商談を受注まで持っていく
という3つの基本機能をまず頭に入れる、というのはとても大切だと思うのです。
 
インサイドセールスの良質な情報は世の中に多いし、日々最新の理論がアップデートされていく印象を受けます。
例えば、求められる人材像とか人材育成の方法とか、オペレーションの重要ポイントとか、良質な情報が多い。ただ、それら最新情報をインプットする前段の話として、なるべく基本的な機能という観点で、インサイドセールスをシンプルに理解しておくことが大切だと思うのです。
 
BDRとかSDRとかABMとか、新しい横文字カッコイイし、何か知らないと恥ずかしい気もするんですが、上記くらいシンプルに考えてもいいんじゃないかなと思う次第です。
 

お勧め書籍

というわけで、本格的なインプットには以下もどうぞ。 

KPI・目標は、敢えて重複させる :あまり語られないコツ・ポイント

ビジネスをしていると避けられない業務の一つに、KPI・目標設計があります。
特に、マネージャー以上のレイヤーになると、組織・個人のKPIや目標を設計が業務の多くを占めるなんてこともあります。
 
KPI・目標設計にあたって、
コンサル時代は知らなくて、事業会社に来て学んだTIPSの一つが「敢えて重複させる」です。
 

一般的なKPI設計の説明

そもそも、一般的にKPI設計は以下のようなツリー構造で説明されることが多いです。

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KPIのツリー構造
そして、組織や個人のKPI・目標設定は以下のように割り振られるイメージ。

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ツリー構造下での一般的な分担
 
すなわち
  • 目標・KPIは上位目標・KGIから論理的に展開された、MECEなツリー構造で設計される
  • そのツリー構造に対して、これまた抜け漏れ・重複なく個人・組織の責任範囲が割り振られる
  • これにより、組織成果が最大化される
というのが一般的な説明な気がします。
 

ところが実務はそうはいかない。

しかし、実務はそうは行きません。
 
なぜなら
  • 戦略が変わって、KPI自体が変わる
  • そもそも最初に考え漏れてたKPIがある
  • KPIを伝える過程で解釈が生じて、元の戦略通り運用されない
  • KPI同士が二律背反になってしまって、部署同士が協力せず組織成果が最大化されない(例えば、リードの最大化をしたいマーケチームが雑なリードを取りまくって、セールスが受注できない)
といった現象が現実世界では起きるからです。
 
結果として、抜け漏れやポテンヒットが生じがちです。

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実際は戦略変更や考え漏れ、解釈でポテンヒット・お見合いが発生する
ポテンヒットがあると、上位目標が達成されません。
 

そこで「敢えて重複させる」

そこで、事業会社に来てから学んだ目標・KPI設計上のTIPSが「敢えて重複させる」です。
 
上述の通りKPIが変わったり考え漏れがあると、結果としてポテンヒットが生まれたりします。
だったら、綺麗じゃないけど被らせちゃった方が、ポテンヒットは防げるしチーム間の協力も生まれやすい。

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漏れるくらいだったら、重複を許容して成果や協力を引き出す
あるいは、上位目標のレベルで重複させる

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上位目標で重複させれば、ポテンヒットを拾う動きが生まれる
この「上位目標のレベルで重複させる」設計は、自分だけで達成できない成果にも責任を持たせることになりますが、そこへのコミットが引き出せるなら結構うまくいくケースが多い気がします。
 
 

「敢えて重複させる」は、実務では意外と定石

「敢えて重複させる」という目標設計のTIPS、実務上はよく使われている気がするのですが、
教科書的な説明だとあまり触れられない気がして、まとめてみました。
 
当然、目標・KPIは綺麗に設計できた方が気持ちいいし、重複させることはデメリットもあります。
しかし、お見合いが発生したりしてしまうよりはマシ、ということで実務上のTIPSとしては結構役立つものなのではないかと思います。
 

KPI設計のお勧め書籍

 

最高の結果を出すKPIマネジメント

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成長企業から学ぶKPI or OKR

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