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総務・管理部で活躍する人が、実は持っている能力:多様性を認める

理想の総務部は「自らシゴトを作り、自らを切り出す」 という記事を以前書いたのですが、
今回は総務・管理部に活躍する人が実は持っている、でもあまり一般的に語られない能力について触れたいと思います。
 
それは、
多様性を認める力
です。
 

総務部・管理部は、いろいろな人を相手にする

そもそも、総務部や管理部の仕事というのは社内のあらゆる人を対象します。
 
その中には、例えば
  • 受注した後のことを全然考えない営業
  • 夢は語るけど、細かいことは気にできない事業責任者
  • 逆に細かいことを気にしまくるエンジニア
  • 締め切りを守らない編集者
とかがいます。
同じ会社と言えども、全く違う文脈の人たちを相手にしなきゃいけない、というのが総務部や管理部の仕事の特性の一つだと思うわけです。
 
他方で、総務とか管理部周辺部署の人たちにも、それなりの文脈があります。
例えば、情シス担当の人間には情シスの流儀が、経理には経理の、法務には法務の、総務には総務の流儀があるわけです。
 
当然、その流儀・文脈に乗ってくれる人ばかりではないので、「なんで同じ社内なのに理解してくれないの?」となる危険を孕んでいるのが、総務・管理部周辺のお仕事だと思うのです。
 
例えば、2020年に多くの総務部・管理部が経験したであろうリモートワーク移管プロジェクトでは、
上記のような社内の様々な登場人物たちが、締め切りを守らなかったり、ルールにやんや言ってきたり、ルールを全然守ってくれなかったりしたと思います。
 

両者の文脈はずっと一致しない

でも、ここで
「同じ社内なのに、なんで理解してくれないの?」
「こんなこと知らないなんて、社会人としてどうなんだ!?」
ってなっても大体コトはうまく運びません。
 
両者の文脈は、経験上どうせ一致しないからです。
 
理解してもらえなくてもいちいち腹を立てず
「まぁ、営業だしそういう人もいるよね」
と受け容れて、流した上で、自分が為すべきコトのみにフォーカスして向かう。
 
優しいようで冷たいような、綺麗な言葉で言えば「多様性を受け容れる」
そんな姿勢が総務部や管理部のメンバーに求められる隠れた能力の一つだと思うのです。
 

活躍する総務は愛される

総務の人って、社内で有名人になりがちです。社内のいろいろな人を相手にするから。
 
で、活躍する総務・管理部の人って、なんか愛されてる気がするんですよね。
「純粋にいい人で好かれる」ってパターンもあるし、
「ちょっとうるさいけど、なんか憎めない」みたいなパターンもある。(後者は多くの場合、モノマネの標的にされる)
 
その背景は、もちろんその人個人の業務知識・スキルもあるとは思うのですが
自分の会社を愛し、自分の責務をまっとうしながらも、
同僚の多様性をゆるく受け容れる(ムダな他者否定をしない)
そんな特性が総務・管理部で活躍する人には備わってることが多いからなんじゃないかな、なんて思ったりするわけです。
 

 

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