「マーケティング」の2つの意味 :フレームワークの前に押さえたい基礎知識
要約
「マーケティング」という用語は世の中にあふれていますが、結構わかりにくいです。
この理由の1つが、大きく2つの意味で『マーケティング』が使われているのに、それをちゃんと教えてくれる少ないからだと思っています。
先に結論を述べるとマーケティングには
市場と向き合う活動「全部」的な意味合い。
2.狭義の「マーケティング」の定義
市場からセールスの対象となる「見込み顧客を見つけてくる」「集客」という意味合い。
という2つの意味合いがあります。
つまり、雑に要約するとこんな感じ↓
結構雑な要約ではありますが、
「マーケティング」の仕事を初めてやるとき、この違いをわかっていないと、ヤケドします。
一定の経験・知識があれば超常識なのですが、意外とこの違いを正面から説明してくれる人って少ない気がしています。
市場と向き合う活動「全部」 :コトラー的マーケティングの意味
マーケティングとは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである。
これは、市場と向き合う企業のプロセス全般を指します。
マーケティングの究極の目標は、セリング(販売)を不要にすることだ
というドラッカーの定義も、これに近いですね。
なんか抽象的で分かりづらいですね。
でも大丈夫。
一言で言うと、「なんか『市場と向き合う企業活動全部』みたいなこと言ってんだな」で十分です。
「見込み顧客を見つけてくる」 :狭義のマーケティング
もう一つの意味の「マーケティング」は、もっと狭い意味です。
こんな感じの絵、見たことありませんか?
こういうプロセスの一工程として位置づけられる「マーケティング」もあります。
この役割は、一言でいうと「見込み顧客を作ること」。
もっと極端にいうと「集客」とか「セールスのアタックリストを作ること」です。セールスの前工程ですから。
こっちは、とってもわかりやすい。
2つの「マーケティングの違い」
なぜ、わかりにくいのか
これだけの話が、なぜわかりにくいのでしょうか。
すなわち、
ってギャップで混乱する人が多い。実際 :(企業プロセスの一部である)「集客」だけググると:企業プロセス全部
このギャップが、「マーケティング」の理解を困難にしている一番の理由だと思うのです。
じゃあ、実際は「集客」なのに、「企業プロセス全部」という定義ばかりが世の中に氾濫しているのか。
理由は2つあると思います。
①コトラーさんの定義の方が威厳があるから(無視するとアホだと思われそうだから)
②「全部」とか言っちゃった方がかっこいいから。
てか、それくらいの話だと思ってます。
しかし、実際上は「集客」の意味での「マーケティング部」もたくさんあります。
まとめ
なので、「マーケティングって何?」と聞かれたら、私はこう答えたい。
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実は、2つの異なる意味で使われている。
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うちの組織もこっちの意味。
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2つ目は、「市場と向き合う企業活動全般」みたいな意味。
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こっちは、理解できなければそれでOK。理解したければコトラーとか自分で読む気概を持ってください。
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