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コンサル→ベンチャー。ビジネス系のネタ。

コンサルからベンチャーに行って苦労したこと :気持ち悪くても走る

コンサルからスタートアップ・ベンチャーに転職して活躍している人はたくさんいますが、他方でうまくフィットできずに苦しむ方もいます。
 
その違いを生む要素はたくさんありますが、その一つが「気持ち悪くても走る」だと思います。
 

コンサルは、間違えないやつが偉い

「極論すると、あなたは客前で絶対間違えるなと言われて育ってきたと思う。そのために、スライド一枚にも猛烈なプロ意識を持って取り組んできたはずだ。それをウチに入ったら捨ててほしい。
自分がコンサルからメガベンチャーに転職したときに、役員からこんな(↑)趣旨のことを言われました。
 
確かにコンサルって、ジュニアでも客先で何を言うかどう振る舞うか、要はどうバリュー出すかに必死で、客先に出すものに一点の隙も残さない(ように努力する)ものな気がします。
そのために、スライド一枚にしても超こだわる。
 
以上の意味で、コンサルは間違えない奴がえらい。
 
 

ベンチャーでは、早く間違えた奴が偉い

他方で、ベンチャーは違う。
リーンスタートアップとかの方法論で知られるように、大枠を固めたら、素早く走り出してトライ&エラーを繰り返していくことが求められる。不確実性が高いから。そのほうが結果としてスピードが出るから。
 
メガベンチャーとか呼ぼれる規模になっても大体一緒で、「早く間違えた奴が偉い」という世界に生きてる。
 

頭でわかっても、心と体が追いつかなかった

「早く間違える」ってただの仮設検証の一つだし、コンサル出身者ができないはずないんです。 
 
でも、私はここのアジャストに時間がかかりました。
頭でわかってても、心と体が追いつかなかった。
 
例えば、何かの施策打つとき、粗が見える。
  • 「仮にこのマーケティング施策がヒットして、100件申し込み来たら経理処理が破綻するな。とすると申し込みを制限するオペレーションとして、、、」
  • 「この論点とこの論点の答え出てないな」
とか。実際は100件申し込みくるかなんてわからないし、一度やってみると論点だと思っていたものは実は論点じゃなかったなんてことがよくあります。
もちろん、得意のロジカルシンキングで一つ一つ潰していくことも可能なのですが、不確実性が高く人手も足りないベンチャーにおいて全部潰していくと、コンサルの中でも特に処理能力が高い人間じゃないと求められるスピードに追いつかない。
 
私は論点を全部潰してやろうとして時間をかけすぎたり、
逆に変に「スピード感出すぞ」って雑にやりすぎて全然成果出なかったりしました(リーンだって、極端に雑にやったら成果でない)。
この辺の「いい塩梅」を身につけるまでとても時間がかかりました
 
「コンサルがスタートアップ・ベンチャーにいくと、アンラーニングすべきスキルがある」って話は、もはやよく知られた話です。
 
その中でも、個人的にはこういう「プロフェッショナルとしての心構え」と紐づいた領域が、特にアンラーニング難しいんじゃないかなーと思ってます。
頭というより心と体に染みついているから。
 
でも繰り返しますが、「早く間違える」ってただの仮設検証の一つだし、コンサル出身者ができないはずない。そう思ってます。
ちょっと時間がかかるだけで。 
 

 

 

リーン・スタートアップ

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